Topics&Columns(2000年7月23日)

ワインで許して?

カリフォルニア州のメンドシーノ郡といえば、ナパ、ソノマを超えて北に位置するワイン産地ですが、郡政府は、債務返済にワインの力を借りると言う画期的なアイデアを思いついたようです。

郡の発行した2006年に満期になる債務600万ドルの投資家に対して、満期日を延期してくれるよう(つまりリスケ)頼んでいるのですが、そのインセンティブとして100ドル相当のプレミアムワインを1ケースを「おまけ」してくれるという仕組みになっています。

ワイン好きとしてはどこのワインが提供されるのかが気になりますが、アメリカの経済はすばらしいはずなのに、どうして返済できないほど資金繰りが悪いのか不思議です。(N)

 

デービス・バイナム・ワイナリー

Davis Bynumのワインは、日本にも輸入されていますが、ワイン・ツディにレポートされていましたので、ご紹介します。ここのワインメーカーであるギャリー・ファレルは有名なピノ・ノワール造りの第一人者です。私達も1995年にデービス・バイナム・ワイナリーに彼を訪ねたことがあるので、なんとなく親近感を持っています(そのときのコメントはこちら)ギャリー・ファレルはこれまでワイナリーをもたず、自分のブランドでワインを出していましたが、この8月にはようやく独立して(25年間勤めていた)自分のワイナリーを持つそうです。ただ、デーヴィス・バイナムのワインメーカーはやめますが、コンサルタントとしてワイン造りには携わっていきます。

デービス・バイナムはすでに75歳、30代の時からワイン造りに魅せられて、印刷屋から転身しています。環境にやさしい有機農業を早くから始め、その分野ではいろいろと実験をしています。例えば、作物に音楽を聞かせると良く育つ、という理論からブドウにも音楽を聞かせていますが、バッハのコンチェルトが一番いい。灌漑が必要ないようにブドウ畑の地面は平らにせず、小さな畝を作り、水たまりをつくるようにする、など。また、ブドウと一緒にキーウィやザクロ、オリーブやプルーンなどの木も植えられています。ブドウと他の作物が共生することの重要性を常に強調してきました。ガーデナーとして15年間、毎週、サンフランシスコ・クロニクルにコラムを書いていて、そちらの方面でも名前を知られているようです。

生産量は14000ケース、畑は26エーカー。うち20エーカーがロシアン・リバー・バレーで、6エーカーがドライ・クリーク・バレーです。ロシアン・リバー・バレーというのは、冷涼な気候のためにピノ・ノワールに適しているところで、ナパのカーネロスに匹敵します。ロシアン・リバー・バレーには、他にもロキオリ、デリンジャー、ウィリアムズ・セリエムなど有名な生産者が集まっています。

 

ジャンシス・ロビンソンのお薦めワイン

ジャンシス・ロビンソンがフィナンシャル・タイムズのコラムで、声を大にして98年の南仏のワインを薦めていました。98年はとても暖かく、天候がよく、ブドウ栽培にはちょうど適した湿度や雨量になったせいで、単なるCote-du-Rhoneでも、かなりいけていますが、シャトー・ヌーフ・ド・パープにいたっては、・・・・・・!

その中でも素晴らしい赤ワインは、ぴちぴちとした熟した果実が前面に出て、最後だけ熟したタンニンを感じさせているし、年々、よくできた白ワインの数が増えているが、98年は特に多くなっていると言います。値段もブルゴーニュなどに比べると割安です。シャトー・ヌーフ・ド・パープの中でも特に有名な造り手であるシャトー・デ・ボーカステルでも、97年よりもずいぶんと値上げされていますが、それでもまだ割安でしょう。他にもジャンシスは、Domaine Font de Michelle, Cuvee Etienne gonnet, domaine du Vieux Telegrapheなどをあげています。Ch. Rayas98は、まだリリースされていないようです。

その他お薦めのAOCは、Gidondas, Vacqueyras. Rasteauなど。あまり知られていないお勧めの生産者として、コンドリューのTardieu Laurent, Gangloff, Villard, Perret, Niero、シャトー・ヌーフ・ド・パープのBonneau, Clos du Caillou、ジゴンダスのDomaine Santa Duc、ラスト-のGourt Mautens, Domaine du Trapadis、などをジャンシスはあげています。