Topics&Columns(2001年3月5日)

ワイルド・ホースがやってきた

ワイルド・ホースというと皆さんはスコッチを思い浮かべられると思いますが、実は拙宅のパソ・ロブレ・レポートにありますように、非常に人気の高いワイナリーがあります。パーカーはサン・ルイ・オビスポなどと書いていますが、間違いなくパソです。

さて、今年に入りましてイー・エス・ワインの方から、このワインの輸入を始めたという連絡があり、下記の5本をお贈りいただきました。そのテースティングレポートです。

下記のワインのテースティングを行ないました。

<シャルドネ99>
色)濃くなくて、満月色。縁は無色。香り)あまり強くない。フレッシュなシトラス系の香り、パイナップルがメイン。バニラ、キャンディのよう。味わい)口当たりは以外にオイリー。酸味が弱いために、バランスとしていま一つ。フレーバーもそこそこだが、より草っぽい。余韻は短め。若干ざらつく。全体)カジュアル。多少アルコールが高いので、アペリティフ向きでない。食事とあわせる場合、フレッシュサラダ、酸味のあるドレッシング、生ハムなど多少塩っぽいものが入るとバランスが取れる。

<ピノ・ノワール98>
色) 若々しいキレイなルビー。中心からエッジまで均一。香り) バナナ・キャンディ?と思うガメイのフレッシュな香り、ロースト香、日本のさくらんぼ、イチゴ、金木犀など、若々しい香りが程よく広がる。シャローンのギャヴィランを髣髴とさせる繊細でフレッシュな感じ。味わい) 口当たりには甘味があって、かつ酸味もある。茎からの苦味はあるが、たぶん期待したボディに仕上がっていない。フレーバーはおとなしく、チェリーとベリーがふんわりとしている。余韻はすっきりとしている。全体) 繊細でカジュアルなピノ・ノワール。フレッシュチーズ、赤身の刺身。ソース系はいずれも難しい。

<メルロー98>
色) 濃くはないが、均一感のあるルビーでまだ若々しい。香り) 腐葉土、ナツメグ、カシス、ユーカリなどの清涼成分、パプリカ、ローズマリーなどのスパイス成分もある。メルローらしさがある。味わい) クエン酸がしっかりしている。タンニンもしっかりしていて、全体にまだ若い印象。フレーバーはそこそこだが、酸とタンニンに対抗できるフレーバーは欲しい。全体) クラシックなワインでフランスの様でもある。ビッグなワインではないが、シンプルなビーフの通常のグリル、ソースを使うのであればキノコをあしらったもの。

<カベルネ・ソーヴィニョン98>
色) メルローと全く同じ。このワインも色のグラデーションが不思議に均一である。香り) 閉じているというのが第一印象、すなわちあまり出ない。ロースト、今回のメルローより強いカシス、グリーン野菜、ココアなど。若い。味わい)閉じているという意味で状態が良くなかった。タンニンが多く硬く、フレーバーは出ない。余韻にも酸味が残る。全体) 複雑な印象だったが、それは突出した部分がないため。正直言って評価は難しい。パソのカベルネ・ソーヴィニョンは、特徴を出すのが難しい様である。

<ジンファンデル97>
どういうわけかこれだけ97だった。色) 縁には褐色が混じってくるが、濃くはない。香り) メルロー、カベルネよりもフルーティでよい。塩抜き梅干の香りが入ってくる。つまりジンファンデルらしいジューシーな感じが入ってくる。しかし香りが強いわけではない。他にはカベルネで取った様な香りが脇を添える。味わい) タンニンは多いが落ち着き、酸味は強く、梅干しフレーバーの強さもそこそこ。全体) やはりパソはジンファンデルが一番良いのかもしれない。バランスがよい。難を言うとすれば、パソならではのパワーが欲しい。

<総評>
何を隠そうワイルド・ホースは実はパソ・ロブレ一番の人気者です 。かつ、ここのピノ・ノワールは人気が高い。しかし、ベストはシャルドネ、次にピノ・ノワール、そしてジンファンデルの順。メルローとカベルネ・ソーヴィニョンは相対的には難しい状況にあったボトル。全赤ワインに共通するのは、パワーを目指したワインではなく、ボディはすっきりとしていて、加酸、樽の使用も抑えたクラシカルな控えめワイン。

ナパバレーのオークション

2月27日にナパバレーの中心地、オークヴィルで冬のオークションが開催され、相変わらず前年を上回るセールスを記録したようです。すべて5ケース単位での入札でしたが、その中で一番高いプライスをつけたのが、Lewis CellarのPremium Cuveeで38000ドル、入札者は日本人の輸入業者であるMr. Yasuhiro Kuramochiでした。彼のコメントは、「私はこれまで20年、ボルドーやドイツからワインを輸入していますが、5年前からはナパで最高のカベルネ・ソーヴィニョンに注目しています。これを味わったとき、これだと思いました」というものです。

一本あたり6万円ですか・・・・どんなワインなのか興味がありますね。

 

大統領の晩餐でテキサス・ワイン

ブッシュ新大統領のはじめての晩餐で出されたワインは、オレゴン、バージニア、そしてテキサスワインでした。カリフォルニアのPress Democrat紙は、これではカリフォルニアで勝利を収めることはできないだろうと皮肉っています。確かにヴァージニアはまだしも、暖かいテキサスでできるワインとはどんなものでしょう。銘柄は明らかではありませんが、記事ではTexas Chardonnayとだけ書かれています。

アメリカ産ブドウの輸入規制

ABC(Australian Broadcasting Corporation)オンラインとFresnoBeeが3月1日に伝えたところによりますと、オーストラリアへの米国産ブドウの禁輸期間は延長されました。

当然ピアス病の伝播を恐れての措置として、米国産ブドウの禁輸ということになっているわけですが、オーストラリアは米国からブドウを輸入していたのですね。17百万ドル相当のブドウが輸入されていたようです。

このニュースは、オーストラリアと米国で両方のニュースで報道されたのですが、ABCのレポートでは、オーストラリアのワイン業界は喜んだと書いてあります。FresenoBeeでは、California Table Grape Associationのだれそれは怒ったと書かれています。「オーストラリアの検疫当局は昨年の7月に、ちゃんと処理をすれば輸入できるといったではないか」と言っているようです。3月のWTOのディスカッションのテーマの一つに入れさせようとしています。「彼らには市場を開放しない理由がない」とも言っているのです。

オーストラリアの方に賛成です。対策が見つかっていない病気をそうそう簡単に入れさせるわけにはいかない。(H)

 

フランスワインの輸出量

Finantial Times OnlineとJust-drink.comが2月27日、28日に伝えた情報によると、2000年のフランスワイン&スピリッツの輸出量は0.4%下がって74億ユーロだったようです。0.4%のうちワインだけ取り出すと5.1%のダウンであったが、コニャックなどのスピリッツ14.8%の伸びで好調だったと伝えました。シャンパンのミレニアム・スランプが効いたとしています。さらに米国向けの輸出は11%も伸びたようですが、これまで輸出先ナンバーワンであった英国向けは15%ダウンだったそうで、今年中にオーストラリア産ワインに追い越されるであろうとのこと。

FTのほうでは7.4百万ユーロというのはエアバス100機分もしくはTGVの400機?分であると言っています。ということはエアバスは1機で74億円程度で、TGVは1機で18.5億円ということですね。ホントかな?(H)

 

遺伝子組み替え(GM)ワインはオッケーだ!

ヨーロッパは自分達がやっていることは何でもOKなんですよね。ただ単に伝統的なものを好むという言い方ではなくて。結局はアメリカもヨーロッパも同じ。2月24日付けのヘラルドからです。

もし何か隠したいのであれば、ヒジョーにつまらないもののように見せるという手があります。もしあなたが、ECのブドウの遺伝子組み替えについてのルールを調査していた一人ならば、それは良くわかる。指針書、書類、修正その他を見てみると、どうしようもなく退屈で、多分誰も議論をしたがらないだろう。あなたは知らなければならない、そう、彼らは何を隠そうとしているのか?

もしあなたがGMワインを飲んでいるのではないかという心配をしているとするなら、その心配はまだ無用だ。まだマーケットにない、もしあったとするなら驚きものだ。しかし5年後にあなたに対して同じように言うことは出来ない。ECは今年の初めに、記憶に新しいが、ある指針を変更した。「ブドウの木の持続性のある生長を促す物質のマーケティングに関する68/193/EEC」というものである。この修正によって、GMが行なわれたブドウ品種が商業化されることになったのである。それ以上に、ヨーロッパの生産者達は、遺伝子組み替えが行なわれたブドウ品種であるということさえラベルに記載する必要がなくなったのである。

「遺伝子組換え」が行なわれたワインということがどういうものなのか、専門家は何をするのか、彼らはどうして今まで何も触れてきていないのか、多くの人々が質問することだろう。良いかもしれない、悪いかもしれない。しかしいずれにせよ、われわれは知らされるべきである。