Topics&Columns(2001年2月27日)

先週、咲いている梅の枝にウグイスが2羽いました。ツガイでしょうか?近寄ろうとするとウグイスは飛び立ってしまいました、期せずして「定番の季節感」を感じました。そして昨日は何と既に桜がちらほらと咲き始めており、確かに今年の冬は例年に比べて暖かいのだろうというのが実感できました。梅と桜が並んで咲いている光景もなかなかなものです。

今チリで一番うまいワインはどれか?

いまチリ産のワインで一番うまいワインはどれでしょうね?2月20日づけワイン・スペクテーターからです。

”Folley” Santa Cruz 2000
”Sena” Aconcagua Valley 1996
”Vina Almaviva” Puente Alto 1999
”Clos Apalta” Rapel Valley 1999
”M” Santa Cruz 1999

一番最初のフォリーは、モンテスが造るシラーです。後はカベルネもしくは、カルメネーレのブレンドです。よく知られたワインが並んでいてあまり面白くも無いですが、フォリーは新しいですよね。

フォリーを造るブドウは1996年に、サンタクルスの急斜面に植えられました。18ヶ月フランス産のオークで熟成されているようです。665ケースが生産されています。

クロ・アパルタはCasa Lapostolleが生産しています。ミシェル・ロランがワイン・コンサルタント。”M"も最近よく見かけるもうひとつのモンテスのプレミアム・ワイン、セーニャは・・・このあたりを並べて飲んでみたいものですがなかなか実現しません。(H)

赤はやめて白にしよう

南オーストラリアのリバーランドやマレー・バレーでは黒ブドウを引き抜いて白ブドウに植え替えることを奨励しているようです。リヴェリナでは、100ドル/トンの奨励金でブドウの「収穫をしない」よう、政府が補助金を出しています。

これまで黒ブドウと赤ワインに対して大規模な投資を行ってきた会社は、ここに来て大きな損失を出さねばならない状況です。政府も、ブドウの消却年数を短期にできるというインセンティブを出して、黒ブドウの栽培を奨励してきた経緯はありましたが、ここにきて赤ワインがあまっています。一方で白ワインは不足気味なのです。

ブドウを畑から購入してワイン生産者に卸すという問屋がいます。この地区での最大手は「サイモン」という業者です。彼らはブドウ生産者からブドウを買いあつめ、そしてジェイコブズ・クリークなどの大手のワイン生産者などに卸します。

彼らは昨年、プレミアム・カベルネを750ドル/トンで購入していましたが、今年は500ドルに買い叩いています。自らも低価格のワインを生産しましたが、全部を売却できませんでした。サウスコープなども昨年は品質の低いブドウを山ほど買い入れ、価格帯の低いワインを生産しましたが、既に償却しました。

加えて、イギリスの小売大手のテスコ、そしてセインツベリーはサイモンと提携し、直接ブドウやバルクワインを仕入れることで、独自ブランド商品を導入し、これまでオーランド、ハーディ、サウスコープなどがヨーロッパ市場で独占してきた「オーストラリアワイン市場」に食い込もうとしています。

オーストラリアは、昨年時点でワインの最大の輸出国であり、何と20億豪ドルを輸出しているのです。その中でもイギリス8.2豪ドル、アメリカに5.5豪ドルを輸出しています。1992年以来約6倍にも膨れ上がったといわれるオーストラリア産のワイン市場にイギリス小売大手が参入するとなると、流通コスト、マーケティングコストが下がりますから当然オーストラリアブランドは海外市場での価格維持も難しくなるでしょう。

このニュースは、ジ・オーストラリアン・ドット・コムをメインに、他のソースから補足してお伝えしました。様々のことを考えると、赤を引き抜いて白に植え替えようという気持ちもわからないではないですが、皆さんはどう思われますかね?そんな一時の流行や、短期の需給バランスか何かでブドウを植え替えるなどということが簡単にできるものかどうか。(H)

米国産ワインは高い!

ソースは、フレズノ・ビーとデカンター・オンラインです。

要約:
グローバリゼーションというのは、究極的には、流通や商品品質が向上するので、価格が下がる。従って、人々は、究極的によりハイソな生活を送れるようになる。というのがグローバリゼーションについて私が友人たちから教わったものでした。

ワインのことを考えてみましょう。ある特定の評論家の存在によって、かなり恩恵を受けるようになりました。その評論家はアメリカのスタイルを評価しそれを言い続けている。そして今やアメリカ以外の生産者もあえて、その「国際的標準」に従ってワイン生産をするようになったのです。その結果確かにスーパーに行けば、世界中から集まった驚くほどの数のワインが並んでいる。そう、私たちアメリカ人は、多くの恩恵を受けているのです。

しかし、そういったアメリカの国内市場の状況が、別の市場で起こっているかといえばそうでもない。他の国際市場では巨大なスーパーが支配し、常に安価な商品を提供することに躍起になっているのです。

ナパ、ソノマで生産されるワインは、中級クラス以上をターゲットにしています。だからそんなワインがEUに輸出でもされようものなら、その輸出市場ではとんでもない値段になってしまうのです。カリフォルニアワインのプレミアム・ワインに関税などを払って、買うよりも、よっぽどEUのワインを買ったほうが、コストパフォーマンスが高いということになります。

現実にEUでは何が起きているか?オーストラリア、ニュージーランドのワインは、品質対比でアメリカ産ワインより安い。従って、消費者に対してはより高い露出度がある。露出度が高いと、知名度も上がる。そうすれば価格を上げられる。それは起こっている。フランス人でさえペンフォールズ、ローズモント、モンタナなどよく知っている名前ですが、アメリカ産のワインといえば知られているのはガロだけなのです。

アメリカ産ワインといえば、すでに「高い」というのと同義語になってしまっています。ウォルマートを生み出した文化が、ある産業においては苦境に陥っているというのはちょっと皮肉ではありませんか?
要約終わり:

この記事を書いているのはマーク・アーヴァニジアンというフレズノ・ビーのコラムニストです。よく論点がわかりません。この人はどういう立場でこの記事を書いているのか?アメリカの生産者が輸出できなくて困っているというのか、それとも一消費者として値段をもっと下げてほしいのか?フランス人がアメリカワインの値段を下げろと言っているのか?

この人はあまりよくわかっていないのは(わかっていないのは私かも知れませんが・・・)「アメリカ市場が満足するのがまず先にあるべき」という概念でもって、海外にあえてものが出る必要が無いと多くの生産者たちは思っているということ。そしてフランス人に対してパーカーの「標準」に従ってくださいとは誰も言っていないし、フランス人が勝手にパーカー標準のワインを造り始めたということで、グローバリゼーションも何も関係がないということ。フランス人は、自分たちの領域を、市場を侵すだけのアメリカワインを国内に入れたいとは毛頭思っていないこと。何やねん、このコラム。

私の立場はクリアです。買ってのめるぐらいに値段を下げてよ。とぃうことだけです。もうひとつのニュースも紹介します・・・こっちはまともかもしれない。

要約:
カルトワインの価格がオークション市場で下がってきています。

スクリーミング・イーグル、ブリアント・ファミリー、そしてハーラン・エステートのは、かつては1000ドル以上で取引されたものでしたが、かなりの勢いで下がってきています。

クリスティーズ北米販売部長のリチャード・ブリアリー氏は、「価格は過去18ヶ月から2年間のレベルから約50%になってきます」と語りました。

モレル・オークションのニコス・アントナキアス氏によればカルトワインに対する人気は消え始めているとのこと「いつまでも光り輝くような価値をキープすることはできませんよ。あの価格でワインが欲しかった人たちも、すでにセラーが満杯ですよ。ただの一人もあの値段で買う人は残っていない」と語りました。

原因は1998年ヴィンテージの出来、そして経済状況にあると言えそうです。ハーランのドン・ウィーヴァー氏によれば、「価格の低下はそれなりのものだと思いますよ。しかしいずれにしても第2次市場の価格については、われわれがコントロールできるものではないですからね」とそれ以上のコメントは差し控えました。

カルトワインについては、ロバート・パーカー、マイケル・ブロードベント両評論家によって讃えられたスタイルを持つワインですが、他の評論家からは「高すぎる」といわれ続けてきたのも事実。NYタイムズのフランク・プライアル氏が言うように「リアリティ・チェック」がなされてきたともいえるかもしれません。

ブリアリー氏によれば「ボルドーは影響は受けていません。ペトリュスは相変わらず1000ドルですよ」とのこと。一方アントナキアス氏は「カルトはまだ下がるでしょうね。カリフォルニアワインがペトリュスのリリース価格より高い理由が見つかりませんから」
要約終わり:

 

フランスで続く偽称偽証・・・

20日付のデカンター・オンラインからです。

要約: デュロン、コルディエール、ジネステのネゴシアンは、ジャック・エメールから偽ワインを売りつけられたとして訴えました。

エメールは1994年に、ラングドック・ルーション産のワインを「ボルドー」と偽って6つのネゴシアンに売りつけたと言うものです。彼は、ワインにコクと色をつけるために、別の種類のワインを添加したということを認めています。「ネゴシアンはワインの品質について何の苦情もしなかった」と述べています。

エリック・デュロン氏は、現在CIVBの会長でもあります。「あつかましくもボルドーのワインとごまかそうなどというのは、はずべき行為だ」と述べています。

3年間にわたって、80万リットルから100万リットルのワインが市場に流れたと見られており、その額は1.9百万ユーロに上ると見られます。現在エメール氏は、破産しており支払能力はありません。
要約終わり:

そしてこちらは先週もお伝えしたお話の続きですが、先週、がさ入れを行ったのは、ベルギーのインポーターであるギーンズ・ベネルクスを検挙するためだったようです。このインポーターは1937年に設立された長い歴史をもつ会社です。ギーンズ側は、容疑の内容が明確ではないとしていますが、ボルドー警察は、ギーンズの所有するワインに、間違いなく原産地のラベルが貼られているかを確認したと言われています。サンプルが没収されたようです。「この捜査は、私たちの歴史に壊滅的な打撃を与えるものだ」としている様子。いくつかのソースで伝えていました。

「溺れる者、藁をもつかむ」(H)

「ナマズ」は登録商標?

このサイトをごらんの方の多くは、「シャンパン」はフランスシャンパーニュ産の特定の方法で造られたスパークリング・ワインのみにしか使ってはいけない言葉になっているというということはご存知でしょう。

1974年、国際条約にされました。スイスのシャンパーニュ産のワインもシャンパンではありえません。これに先んじること1920年には「ボルドー」はボルドー産のワインしか使ってはいけないと言うことになっています。アメリカでもバーガンディやシャブリはあっても、ボルドーは無いと言うわけです。しかしアメリカでは、相変わらず「シャンペイン」と呼んでますよね。

さて、そのアメリカで「キャットフィッシュ=ナマズ」は、必ずアメリカ産で無ければそう呼んではならないという法律が通過しそうになっています。ベトナム産「キャットフィッシュ」に対抗するためです。

同じような類のものとして、1)インド産「バスマティ・ライス」、2)タイ産「ジャスミン・ライス」、3)イタリア産「パルメザン・チーズ」、4)北大西洋産「ニシン」(いわしと同等)、5)ナパ産ワインなどなどがあるようですね。

25日付けタイム・ドット・コムを参考にお送りしています。かつて窓ガラス協会がマイクロソフトを攻撃したことがありましたが、同じレベルですよね。マーケティングに関係あるかもしれませんが、まあ程度問題でしょうね。やり出したらきりが無い。イギリスが「イギリス産の猫にしかキャットを使ってはならない」と言い出したらどうするんですかね?馬鹿らしい。

仮にわれわれが「ナマズ(鯰)」という言葉を使えないことになったら、魚へんに髯(ヒゲ)でも組み合わせて一語にし、そして川底にいるから「卑下」まで意味してヒゲズとでも呼びましょうかね?馬鹿らしい。(H)

アメリカでシラー開花始める

最後にLAタイムズ・ドット・コムに「アメリカでも良いシラーが出来つつある」という記事がありました。その中に、これまであまりシラーとしては知られていなかったいくつかワインが紹介されていましたのでここにもご紹介します。このワインを紹介しているチャールズ・オルケンによれば、「シラーは生産者にとっては人気のある品種であるけれども、70年代の多品種が同じようにやってうまくいかなかったように、場所を考えないで植えている。やや気がかり」だそうです。

(1ツ星)
1999 Bridlewood Winery "Winners Circle Selection" San Luis Obispo、
1999 Bridlewood Winery, Central Coast、
1999 Brophy Clark Cellars, Santa Ynez Valley、
1999 Paraiso Springs Winery "Santa Lucia Highlands"、
2000 Rosenblum Cellars "Abba Vineyard" Lodi

(二ツ星)
1999 Cakebread Cellars, Carneros, Napa Valley、
1999 Columbia Crest Winery "Reserve" Columbia Valley
1999 Testarossa Vineyards "Garys' Vineyard"

(三ツ星)
1999 Lewis Cellars, Napa Valley

オルケンは自分なりのテイスティングノートを載せています。南部と北部では、スタイルに明らかに違いがあるとしています。まあ、試して見ましょう。(H)

 

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今週は、ワイン・スペクテーターが週刊マガジンを発行するというニュースもありました。

ご意見、苦情、アドバイスそのほかは、何なりと次のアドレスまでお願いします。

hm@barriqueville.com