Topics&Columns(2001年3月4日)
交際費でワインを飲むのもほどほどに・・・
英国の投資銀行バークレイズ・キャピタルは社員5名を首にしました。自分で飲んだ酒を交際費で落とそうとしたためです。「どこでもあることではないか!」はい、しかし飲んだ場所が悪かった。ロンドンの「ペトリュス」そして飲んだ酒が1947 ペトリュス、1946ペトリュス、1945ペトリュス、100年もののイケム、1984モンラッシェ(作り手は不明)などなど。しめて何と44千ポンド、約900万円だったのです。
やってくれますよね。最初はどうも自腹のつもりだったようですが、誰かが交際費で処理しようとしてしまったのです。多くの銀行で、1990年代の反省から、フライトはエコノミークラス、そして交際費の上限を100ポンド/客一名の制限を始めたばかりでした。
投資銀行は要員削減を進めている最中でもありましたので、会社にとってはそのためのよい口実になった。というわけですね。BBCニュースとニューヨークタイムズが伝えていました。
おーこわ。しかし、まあ株価が50円を切っても、ビジネス・クラスで出張に行ける会社もあれば、利益率トップ10でも会長からビジネス・クラスという会社もあります。(H)
ナパ・ワインオークション
2月23日に行われましたプレミア・ナパ・バレーオークションの結果は平均価格が1050ドル/ケースで、昨年から16%のダウンでした。
ワイン・スペクテーターとナパ・ニューズが伝えたものですが、両方とも「全体の雰囲気は良好で、活発であった」と伝えており、オークショナーであるフリッツ・ハットン氏の「うまくいったので驚いた。今の状況を考えればすばらしい」というコメントを紹介しています。
もっとも高額の落札額は35000ドルで、2000年ハーラン・エステート・カベルネ5ケースでした。私もよく存じ上げている日本人の業者の方でした。584ドル/本という計算となりますね。いくらで流通に流されるのでしょうか?
ナパニューズでは、ここでのオークション価格の約2倍の価格で消費者の手元に届くことになろうと予想しています。まだ高いです。(H)
最近西海岸北部が気になる
ワイン・プレス・ノースウェストという雑誌があります。この雑誌は、四半期に一度の雑誌ですが、オレゴン、ワシントンほかのワインにフォーカスした雑誌です。この雑誌が、今年初めてワイナリー・オブ・ジ・イヤーを選びました。専門家で構成されるパネルで、コロンビア・クレストに決まりました。
コロンビア・クレスト自体は、年間1.3百万ケースを生産する最大手ですが、ワシントン州でのロバート・モンダヴィ的な存在で、ある意味オピニオン・リーダーともいえる立場です。10年前にアメリカに住んでいたときに出会った頃は、安価で良好なワインぐらいのイメージしかありませんでしたが、最近では本格的なワインも造るようになりました。日本にも入ってきてますし、ワイン・スペクテーターでも高い評価を得ています。
その他に、雑誌が選んだトップワイナリーは、アーバー・クレスト(ワシントン)、ドルーアン(オレゴン)、セント・シャペル(アイダホ)、ミッション・ヒル(ブリティッシュ・コロンビア)など、それから「注目のワイナリー」としてサターナ・アイランド(ワシントン)、ファントム・ヒル(アイダホ)、レメルソン(オレゴン)などがあがっています。
先日コロンビア・クレストのリザーブ・メルローを飲む機会がありました。最初はやや弱いかなと思いましたが、時間がたつにつれてだんだんと本領を発揮し、かなり本格的な充実しているワインだと思った経験があります。日本ではまだ本格的には知られていないので、このエリアは私にとりましてはちょっと気になるエリアなのです。今後頻繁に取り上げたいと思います。(H)
偽ワインを誰が造ったか?
要約:
2000年に起こった事件でした。フランソワ・マノというバイヤーが42本の1982年もののペトリュスを仕入れ、さらにロンドンのアンディ・リンチ氏に卸したところ、リンチ氏が偽ワインではないかと判断し、その後ペトリュスのジャン・クロード・ブルーエ氏が確認したという話がありました。
その後マノ氏は、ワインを購入した先のセバスティアン・ラフィット氏に返品を求めましたが、ラフィット氏は返品を拒否。しかし警察には協力しました。そしてラフィット氏は、クロード・ドラピエール氏から購入したことが判明。さらにドラピエール氏は、ディディエ・デュピュイ氏から購入したことが判明。さらにデュピュイ氏はカルフールのワイン部門の「ジャック」と名乗る人物から買ったということがわかりました。
しかし捜査はそこで行き詰りました。「ジャック」という人物はいませんでした。そして捜査開始後2ヶ月で、地方警察の意思とは別に、捜査は打ち切られたのでした。
そこでまた最近になって、La Revue du Vinに、ナンテール警察のスポークスマンが、捜査は再開されるべきと語ったことが報じられ、さらにペトリュス自身が捜査を長引かせていたようなニュアンスの内容が書かれていたということで、ペトリュス側は困惑を隠せないでいます。
しかしペトリュスは「弁護士がこの事件の早期解決に努力している。また騙された人自身が必要なアクションをとらねばならないが、われわれは協力する。マノ氏がようやく2月3日に訴訟を起こしたところだ」としています。
ペトリュスは、ここ15年間にわたり、様々な努力をしてきています。最近は光感応コードをボトルに刷り込むなどハイテクを駆使しています。
要約終わり:
2月26日付け、デカンター・オンラインからでした。
ワインはがんに効く
心臓病に効くという話は以前からよく知られてますし、それはポリフェノールという物質によるものです。知らない人はいない。
どうもガンにも効く?そういう話は以前からあったような、なかったような・・・いずれにしても間違いなくある酵素の作用によって、ガンに対抗する物質に変わるようですね。
その酵素というのは、CYP1B1で、ポリフェノールはレスヴェラトロル。ポリフェノールと一言で言っても種類は様々。1997年のサイエンス誌の発表以来、レスベラトロルは抗癌物質という認識はあったようなのですが−インターネットでちょこっと調べてみました−今回、どうしてそうなのかということを発見したものです。レスヴェラトロルは、ワインに含まれるポリフェノールの中でも心臓、血管にもっとも効果があるという調査結果(http://www.nesvs.org/nesvsabstract.htm)という物質でもあります。
この酵素はプロセスはガンの腫瘍の部分だけに存在するため、プロセスそのものも腫瘍内部で起こります。他の細胞に悪影響を及ぼさないようです。
これはゲリー・ポッター教授率いるLeicester’s De Montfort 大学研究チームがBritish Journal of Cancer, February 2002の発表したものをヘルス・ニューズ(http://www.health-news.co.uk)が紹介したものに基づいています。ワインである必要があるのでしょうか?ブドウの需要が伸びるかな?(H)
「水のソムリエ」登場
ビア・テイスター、利き酒士などは最近なじみがありますが・・・ニューヨーク、マンハッタンのリッツ・カールトンに「水のソムリエ」が登場しました。
要約:
その名はフィリップ・レトマン氏。料理にあわせて、特定のブランドの水を客に薦めるのだとか。たとえば−ダックの胸肉には料理の味を損なわないスパークリングを。そしてデザートでチョコレート・ケーキをオーダーした時には、重たい味を洗い流すスパークリングを。。。
ホテルのマネジャーは「水の売れ行きは伸びているのですよ。年々5%で伸びています。そこで私たちはテイスティングしてみたのです。そこで他のホテルとは違うことをやりたいと考えていた時に、これだとひらめいたのです」
今や、どこへ行ける、何を着ることが出来るということだけでステイタスを語るわけには行かないのですよ。水と言えども・・・カルヴァン・クラインがデザインしたボトルが登場しました。これはスーパーなどでは買うことは出来ません。
レトマン氏は夢を語ります。「世界中には1800のワインがあるのです。いずれそれぞれのワインを利き分けたいですね。今はちょっと遠いですが、いずれはやりますよ」
お客さんに聞いてみました。「数多くの水はありますがね。特にこれと言って好き嫌いは無いですね。まあ上水道からの水である限りはね、どれでもたのしめますよ」
熱意はあるけれども、まだ皆さんが持っているわけには行かないようです。しかし流行に敏感なニューヨーカーの気をひくことには間違いないでしょう。
要約終わり:
ふーん、まじで面白い。健康コンシャスなアメリカ人のことですから、まじめに取り組む人も大勢出てくるでしょう。(H)
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ご意見、質問等ありましたらhm@barriqueville.comまでお寄せください。では来週。