Topics&Columns(2001年3月25日)

 

アレグリーニ、トスカナへ進出

アレグリーニといえば、ヴェネトの生産者ですが、今度トスカナのボルゲリに畑を持つようです。ボルゲリは、かのサシカイヤ、オルネライアが誕生した地です。そしてガイヤも新たなワインを生産しようとしている地でもあり、そしてさらに、つい先週、モンダヴィ&フレスコバルディが、オルネライアを買収したというニュースもありました。それぐらいトスカナでは話題には欠かない場所です。

代表のマリリーサ・アレグリーニ氏によれば、「メルローや、カベルネ、そしてサンジョベーゼを生産することで、自らの実力を世に問いたいと考えたからだ。そのためにトスカナであるべきであったし、中でも最高として知られるボルゲリという地を選んだ」とのことです。

122エーカーのうち8エーカーには既に4年物のメルローとカベルネが栽培されており、2002年に収穫されるブドウを使って2002年ヴィンテージからワインの生産を行う予定です。

このニュースは3月20日付ワイン・スペクテーターを参考にしています。私の記憶では、アレグリーニのワインはおおむねはずれがないので、アンセルミ(これもヴェネト)のワイン同様、値段が安い場合は積極的に買ってマース。(H)

 

ついにウマミが正式の「味」に!

既に以前のトピックでも紹介した内容なのですが・・・

これまでは、甘さ、渋さ、すっぱさ、そしてしょっぱさ、の4つのみが正式な味わいの基本要素とされていました。これまでも「ウマミ」という第5の味の要素があるとする考え方はあったのです。そしてようやく、アミノ酸を味として感じる「みらい」の存在が明らかになったものです。

アメリカの化学者のチャールズ・ザカー氏とチャールズ・ライバー氏が、ネイチャー誌のなかで「ウマミは味の基本要素である」と結論付けました。

これは先週のハーパー・オンラインが伝えたものです。ワインにも「味の素」を入れますか?私は熟成してくるとアミノ酸が増えてきてかつ、それが変容するのであのような「けっこうな味わい」になるのではないかと思っているのですが。特にブルゴーニュのウマミは。全く根拠のない話ですが。まあいずれにしてもワイン業界の皆さん、これからは「ウマミ」も正式のテイスティング用語に入れてくださいね。(H)

むずかしい豪州の収穫だが・・・

サウス・オーストラリア100年来の冷涼な夏であったということで、収穫状況が不安視されています。一方では例年の30%から70%の間ではないかと言われているようですが、片や、新たに植樹されたブドウの木からの生産が増えているので、2001年の例を考えても、収穫量はあまり減少しないという見方もあるようです。

上記はいくつかのソースで伝えたものですが、「ワインあまり現象」に一役かったのが、その2001年の豪州産のブドウでした。いずれにしてもあまり良くない年のワインを大量に造らない方が良いのではないでしょうか?安ワインを大量に造っても、安定大量消費者の需要量は限定されているし、それ以外の消費者も選択的になっているのだ。しかし国家的マーケティング活動を行ってイギリスではフランスの安ワインを駆逐するのに成功を収めているからなあ、日本とか、アジアでも可能かもなあ・・・。

と、それを裏付けるような記事がジャスト・ドリンク・ドット・コムに出ていました。三国コカ・コーラはいくつかのメジャーなオーストラリアの生産者の代理店になってますが、その三国によれば、「豪州産ワインは、5倍の成長率、この調子でいけば2007年にはワイン市場の15%を占めるでしょう」との事です。

んー。あと5年も先の話なら何とでもいえます。(H)

「それでもコルクがいい?!」

2年ぐらい前のトピックでコルクについての話を特集しましたことがありましたが、コルク云々に関しては議論が収まる気配がありません。NZではコルクスクリューを使用する生産者は増えてきていますし、アメリカでは人工コルクの使用が増えているし、生産者側も代替コルクの開発も進めてきています。そんな中でポルトガルのコルク協会は、消費者を対象にアンケート調査を行いました。デカンターとジャスト・ドリンク・ドット・コムの内容をまとめます。

要約:

ムールトン・ホールという調査会社を使ってイギリス、アメリカ、オーストラリアのワイン・ドリンカー500名を対象に行いました。その調査結果では、75%は「天然コルクを好む」としました。9%の回答者が「プラスチック製を好む」としました。69%は「天然コルクは品質の証で、プラスチック・ストッパーは安物だと考える」と回答しました。

一方で、ワインを買うかどうかの決定をするのに、26%の人はストッパーの種類は「非常に重要」と回答しました。「過去の経験(70%)」、次に「ワインのスタイル(25%)」、そして「友人の推奨(30%)」に次ぐ結果で、産地(22%)、価格(22%)、特売(21%)、ラベル(14%)、ブランド(21%)、広告(2%)、ライターの推奨(10%)よりも重要だという結果です。

そして半数以上の57%の人々が、ワインを買う際にはどんなストッパーかという情報が欲しいと回答しました。「コルクがぼろぼろになる状態があるとわかっているが、それはあくまで最悪の状態」としたのは58%であったものの、「コルクのせいでワインが悪くなるかもしれない」と答えたのは9%でした。コルクが原因と考えられる品質の悪いワインに出くわした経験があると答えたのは、わずか21%の人々でした。

コルク協会のフランシスコ・デ・ブリト・エヴァンゲリスタ氏は「究極的には消費者は天然コルクを好むということと、天然コルクは品質の証であると考えられているという、その事実は把握できたと思いますね。以前は、ストッパーの種類が、実際にワインを買う場面でどれぐらい重要なのかというのはわかりませんでした。今後は生産者、流通でもストッパーについての情報を表示してもらうようにしてもらいたいと思いました。所詮選ぶのは消費者ですしね。」

このアンケート結果に対してNZワイン協会のサラ・ヘイトレイ氏は「慣れているかどうかでしょうね。スクリューキャップも人工コルクも比較的新しいですから」。同じくNZ出身で、スクリューキャップ運動推進者のMWボブ・キャンベル氏は、コルクとスクリューキャップの両方のワインをストックして、継続的にワインの変化をレビューしていますが、「NZの多くのプレミアムワイン生産者は最近、両方のストッパーで生産しています。将来的にどう変化するかというのを観察していくことで、議論も起きなくなるでしょう」と述べました。

要約終わり:

当然コルク協会に良い結果が出るように質問表は作ってあるでしょう。それはそうとしてもちょっとわざとらしい結果ですね。この調査結果から判断すると、このアンケートに回答した人は・・・極端な例を出しますと、たとえばシャトー・ラトゥールがスクリューキャップキャップで2000円だったとします。隣にコンチャイトロがコルクで2200円だったとします。どちらかを選ぶか?中身はホンモノで、その他の要素が全く同じだったと仮定すると、このアンケートに回答した人はコンチャイトロを選ぶような可能性のある、それぐらいブランドと価格にはこだわらない不特定大多数のワイン消費者・・・だったわけですよね。そのような消費者が「コルク臭がする。交換してください!」などと言うのでしょうかね?言わない。

このコルク問題は、一定の品質と味わいを期待しているからこそ「コルク臭がする!」ということになるわけで、ある程度ワインがわかっている人が取り上げた問題なのです。それが不特定多数に行われたとすると、それなりの意図があったはずです。

この調査は、コルクが引き起こす実際の「品質」上の問題は、パッケージングの問題=生産者や流通が考えなければならない「マーケティング」上の問題としての側面もあるという、ある意味では問題のすり替えを行っているのです。そういう狙いがあったのでしょう。しかしいずれにしても、アンケートにあたってあらかじめ「コルクは5%〜10%の割合で、ワインの品質を悪化させる可能性があります」ということをうたわないまま消費者のイメージを聞いたわけですから、その意味では残念ながら不誠実で、調査結果としては不完全なのです。

NZで起こっていることは全くもって非の打ち所がないと、私の目には相変わらず映ります。(H)

 

2001年ボルドーの値段は・・・

イギリスのマーチャントは2001年ボルドーが、2000年並みの価格で販売されるのではないかと心配しています。

 

要約:

イギリス最大手のマーチャントがフランスのネゴシアンに送ったレターによりますと「もし1997年のようなことが起きるとすれば、イギリス市場は2001年物を受け入れないだろう。われわれが知りうる限りの情報では、ボルドーは市場の状況に気がついていないようだ。すでに多くの消費者は2000年物の価格にはついて行ってない。例外的な年のワインでなければ到底受け入れられない」と書かれているようです。このレターは、ベリー・ブロス&ラッド、コーニー&バロー、レイ&ウィーラー他のマーチャントが共同で作成し、21のボルドーのネゴシアンに送りつけたものです。

1997年物は、現在売り出し価格よりも安くなっています。2001年ワインが2000年ワインのような価格でリリースされるようなことになると、ブルゴーニュやローヌに向かうでしょう。

レイ&ウィーラーのデヴィッド・ロバート氏がデカンターに語ったところによれば「2001年ものにはこれっぽっちも興味がない。バーガンディやローヌをこれまで以上に販売している。顧客の中には、かつてはボルドーを買っていたがブルゴーニュに変えたという人もいる。ブルゴーニュは以前ほど高価ではないですから。それにローヌは価値が高いと考えられている」との事です。

一方のネゴシアン側は、シャトーにそのレターを送りつけたいという業者、アローケーションを減らされるのが怖いのでやらないという業者と両方です。

デカンターは独自でインタビューを行いました。著名生産者の一人は「ヴィンテージを研究した後で、ステートメントを出してください」。そして別の造り手は「2000年もので利益を上げることが出来なかったマーチャントは山ほどいると思いますよ。われわれは価格を上げすぎた」。 そしてムートンとラフィットのバロン・エリックは「私は価格は決めません。ただの農夫ですから」。さらにカノン・ラ・ガフリエールのニッペル氏は「価格がでたらフェアーに競争する」。そしてアントニー・バルトン氏は「何がおこるか楽しみですな」

要約終わり:

ぼちぼちボルドー2001のバレルテイスティングが始まる頃だと思いますが、ちょうど今ですかね?パーカー待ちでしょうね。(H)

 

DRCカリフォルニア参入

要約:

DRCは、カリフォルニアのハイド・ヴィニヤードでのシャルドネとカベルネ・メルローの生産でパートナーシップを組むようです。このJVはHdV(Hyde and de Villaine)と呼ばれます。

「これは私の妻、私自身、そしてハイド家の個人プロジェクトです。5000ケースぐらいのわずかな量で、ハイド畑からの最良のワインを生産するのが目標です」と語るのは、DRCのオーベール・ド・ヴィレーヌ氏です。実はド・ヴィレーヌ氏の妻のパメラ・フェアバンクス・ド・ヴィレーヌは、ラリー・ハイド氏の従兄弟にあたる関係があります。

ハイド・ヴィニヤードは、自らワインを生産はしていませんが、これまでに「たとえばシャルドネは、キスラー、パッツ&ホール、エヴィド・ラミーなどに販売しています」

HdVプロジェクトのために、ド・ヴィレーヌ氏はディジョンのブルゴーニュ大学を卒業したジャン−ローラン・ヴァシェロンをワインメーカーとして選びました。ブルゴーニュの考え方をここで生かしたいと考えたためです。2000年物のワインがこの9月より販売開始になります。

要約終わり:

これは21日ワイン・スペクテーターからでした。上記のほかにもホール・ハッブにピノ・ノワールを卸しています。楽しみですね。(H)

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