Topics&Columns(2002年5月14日)
赤ワインは風邪にも効く
赤ワインはどこまで健康にいいか?実験がまだまだ続いているようです。今度は風邪に効くという結果がハーバード大学とスペインのUniversity of Santiago de Compostela 、University Hospital of the Canary Islands の共同研究で発表されました。4272人のスペインの老若男女を1年間にわたって追跡調査(調査方法は、これらの人々が、鼻水やくしゃみ、鼻づまり、頭痛、喉の痛み、寒気といった一般的な風邪の症状について毎日、記録していくというものです)したもので、ワインを週に14杯以上飲む人は、全く飲まない人たちよりも40%も風邪にかかる頻度が減るというものです。
また、ワイン以外のアルコールではこのような結果にはならず、ワインも赤ワインだけを飲んでいる人のほうがその傾向が強い、というものです。平均で、男性は年に1.1回、女性は1.7回風邪を引きます。そして風邪にかかる他の要素として考えられる、子供との接触、アレルギー体質、タバコといったものを考慮にいれても、この結果は変わらなかったとしています。
ただし、この実験では大量に飲む人々を対象にしておらず、ワインといえども大量に飲んだ場合に同じ結果になるかどうかは分からない。あくまでも軽度から中程度のアルコール摂取の被験者を対象としたものだと、調査結果は報告しています。
たしかに、ヨーロッパでは風邪の時に赤ワインのホットワインを飲むという伝統もあるので、これは伝統の知恵ということなのかもしれません。
ガロがヒルトンを訴えた
5月8日付けのロサンジェルス・タイムズの報道によると、ガロは「ガロ・ロッソ」という名前のイタリアン・レストラン・チェーンを展開しようとしているヒルトン・ホテル・グループを訴えました。
たしかに、ガロといえばイタリア系、ロッソといえばワインですから、あのガロの系列のレストランか?と消費者が迷ってしまうでしょう。ブランドを守るという意味では当然の訴えでしょう。でも、ヒルトンの系列ですから比較的高級志向のレストランなのでしょうか?そうだとすると、ガロのブランドイメージ(とくにアメリカでは安いジャグワインメーカーとして一般に広く知られています)を底上げするのに貢献してくれるかもしれません。まあ、それはそれで困るのかもしれませんが・・・。
リンデマンが紙パックで売られる
リンデマンというのは、オーストラリアのワイナリーで、現在は巨大コングロマリットのサウスコープ社の傘下にあります。昨年ハンターバレーに行ったときにもここのワイナリーを訪ね、思っていた以上の品質のワインを造っていることにびっくりし、またその割りにはリーゾナブルな価格だ、さすが大手によるコスト競争力があるのだな、と感心していたのですが・・・。
ブルーンバーグによると、そのリンデマンおよびクイーン・アデレードというブランド(たぶん一部)が、3リットルの紙パックで売り出さされるという発表が5月6日にありました。
まあ、なんて恐ろしいことを!と思ってしまいました。
理由としてスポークスマンが言っているのは、消費者のニーズに応えることと2000年のビンテージでは紙パックで売る程度の品質のブドウがたくさんできてしまった、という2点です。しかしもっと重要な点は、昨年のテロ以来、アメリカ向けのワインの不振によるサウスコープ社の業績悪化で、これを巻き返すために紙パック市場にブランドイメージの高いワインを投入するということのようです。
一般に2リットル紙パックが10豪ドルから15豪ドルで売られていますが、リンデマンは3リットルで30豪ドルという価格になります。
オーストラリアでは紙パック入りのワインが市場の半分以上を占めています。もちろん気軽に飲むワイン用です。この分野でトップを走っているのはBLD HARDYグループなのですが、サウスコープはどうやらこれに対抗するつもりのようです。サウスコープは傘下に有名なペンフォールズをもち、昨年はローズマウント・エステートを買収しています。全体的なブランド戦略の位置づけというところなのでしょうか。
スポークスマンによるとこれによってブランドイメージには影響しない、とコメントしましたが、株式市場は反応し、サウスコープの株は大幅に値を下げました。当然でしょう。
メドック・クリュ・ブルジョワの見直し
現在クリュ・ブルジョワのステータスを持っているシャトーは419、そのうちの4分の1のワインが2003年に完了予定のクラス見直し審査の結果、失うという予測が飛び交っているようですが(そんなことぜんぜん知りませんでしたが)、これはなんの根拠もないというコメントをシンジケート・ド・クリュ・ブルジョワのドミニク・ヘーゼル氏が否定しました。審査は18人のジャッジが1月からブラインド・テースティングを行っていますが、申請をした470のブランドの94年から99年までの6年間のヴィンテージすべてをテースティングし終わるまではなんともいえない、というコメントを発表しました。ただし、エクセプショネル(トップワイン)やスペリエール(中級)の称号を獲得できるワインはほとんどないとも言っています。
ヘーゼル氏が問題としているのは、セカンドやサードワインをクリュ・ブルジョワとして販売していることで、地域の15%程度はこのようなだまし的な販売をおこなっていると見積もっています。ただ、現段階ではこの販売方法は違法とはいえないのですが、来年からからは明確となり違法となります。
シンジケートによりますと、メドック地方の約半分の生産量(5500万本)、作付面積にして63%、総収入の40%がクリュ・ブルジョワで占められています。
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ご意見、ご質問、苦情、問題の指摘などありましたらhm@barriqueville.comまでお寄せください。では来週。