Topics&Columns(2002年6月17日)
ロバート・パーカーの一日
NY Timesオンラインに、ロバート・パーカーが自ら書いている彼の一日が載っていましたので、ご紹介します。
要約
テースティング・トリップに出ていないときには、一週間に120本のワインをテースティングする。一日でもかなりの本数になるが、それはあまり自慢にはならない。最も難しいのはコメントをストレートに表現しなくてはならないことだ。味、香り、テクスチャーなどを考え、現在はどんな熟成段階にあり、これからどこにいこうとしているのか、といったことを明らかにする必要がある。その上で、読者にわかりやすい言葉を使ってコメントを書くのである。
酸味の強いワインをたくさんテースティングすると、歯茎が腐るんじゃないかという感覚に襲われる。また、リッチな赤ワインの場合には歯が黒ずんでしまう。偉大で、凝縮したヴィンテージであるかどうかは私の手がどのぐらい黒ずんでいるかで見分けられると、よくジョークで言うほどだ。ごしごし洗っても落ちないことがあるのだ。
私の舌の感覚は決して鈍ることはないのだが、その理由は、毎日5リットルの水を飲んでいるからだと思う。だがアルコールとタンニンが強いワインをテースティングすると、プロボクサーに頭を殴られたような気分になる。
これまでで最悪のテースティングは東京で酒のテースティングをしたときだ。200種類を目の前に、3分の1のテースティングを終えた頃から汗が噴出してきて「なんでこんなことを引き受けてしまったんだろう」という感じになった。私は嗅覚に頼ることにして、においが悪いものはパスすることにした。
テースティングをするときには、吐き出すわけで酔うことはあまりない。私の体格はよく、それも有利な点だ。だが一度、私を目のかたきとする連中が、テースティングのあとの私を警察に監視するよう要請したということがあった。なんと恥ずべき行為だろう。そこで私はシャーパー・イメージのデジタル・アルコール測定器を買ってフランスの基準である0.05%を超えないように注意している。
旅行中は8時に起きて、12時間テースティングを続ける。ランチをとるとそのエネルギーがなえてしまうのでサンドイッチを軽くつまむ。ディナーは部屋でサラダとミネラル・ウォーターということが多い。30代のころは毎晩外食していたが、今といえば、カリフォルニアでの2週間の滞在で外でのディナーはせいぜい1晩といったところだ。
私はスパイシーで辛いものが好きなのだが、味覚にとってはよくないので、旅行にでるまえの3、4日前から食べない。にんにくは大丈夫だ。カプチーノも朝飲むが、エスプレッソや普通のコーヒー、チョコレート、クレソンはだめだ。特にクレソンは最悪だ。
ERobertParker.com
が立ち上がったばかりで、ワイン・アドヴォケートの情報もそこで載せているが、食事とワインに関するチャットも楽しんでいる。
要約終わり
毎日5リットルもの水を飲むと、しょっちゅうトイレに行かなくてはなりませんね。水ダイエットでも2リットルが目標ですからパーカーはもっと痩せていいはずなのに・・・。
コルクの危機
このサイトでは、折に触れて、人工コルクやスクリュー・キャップに転向するワイナリーのニュースなどを取り上げていますが、6月12日のTimesOnlineでは、それがすでに大きな流れになりつつあることを伝えています。
要約:
スペインやポルトガルといった天然コルクの生産大国では、コルクの使用量が減っているために、コルクの木を他の作物に植え替えるようになっており、この葉を食べていた生物の生態系にも影響を与えている。42種類の鳥がコルクの木の恩恵を受けているが、その中には絶滅の危機に瀕しているインペリアル・イーグルや蝶々もある。
コルクの木というのは、コルクを作るために皮をはいでも、再生することができる唯一の木なのだ。
要約終わり
2001年のメドック一級ワインの価格
5大シャトーの2001年のヴィンテージの価格が発表されました。
要約
1999年に比べて10%程度高いのみ。ミレニアム人気もあって高騰した2000年に比べると半値ほどだ。マルゴーの卸価格は900ポンド(約20000円)、その他は950ポンド。ちなみに1999年のオー・ブリオンは980ポンド、ムートン・ロッチルドが970ポンドで現在取引されている。
「この水準はとても満足できるものです」とファー・ヴィントナーのステファン・ブロウェット氏はDecanter.comに語った。彼は、ワイナリーからの仕入れ価格が一本あたり65ポンドだということも教えてくれた。15%のマージンということになる。
イギリスのマーチャントたちがボルドーのシャトーに対して、今年初めに、2001年の価格設定を慎重に行なって欲しいという意見書を送ったが、これも効を奏したのだろう。
ラフィットのクリストファー・サラン氏は、ワインの価格は市場が決めるものだと認めている。2000年よりもずっと低い価格設定を市場が望んでいることは各地を旅行してヒアリングした結果、明らかだったという。その声はイギリスだけではなかった。
ブロウィット氏はいう。「飲みやすいヴィンテージだ。パーカーが2001年をあまり積極的に評価していないせいもあって、バイヤーは(ジロンド川)右岸のファッショナブルで凝縮されたタイプからトラディッショナルなスタイルをもつトラディッショナルなシャトーを買うようになっているようだ。」
要約終わり
今年のナパ・オークションも好調
要約
6月6日から9日まで行われた恒例のイベントとなったナパ・ワイン・オークションでは600万ドル(約7億8000万円)を集めた。
総購入金額トップは、49万ドルのオーナ・ロス氏、2位がディー・リンカーン氏だった。これらオークションで集められた金のうち、95%がナパの慈善団体に寄付されたのだが、この95%という数字は他の同様の催しに例を見ないほど高いものだ。
バレル・オークションではピラー・ロック・ヴィンヤードのカベルネ・ソーヴィニョン2000の66100ドル、2002年11月にリリース予定のものだ。また、寄付されたワインの中では、スポッツウッド、カベルネ・ソーヴィニョン1982年から1998年が8500ドルで売れた。
そして最後に来年の議長が発表になった。トリンケロ・ファミリーのボブ、エヴェリン、ロジャー、ヴェラである。トリンケロ・ファミリー・エステーとではサッター・ホーム、トリンケロ、モンテヴィーナ、トリニティー・オークといったブランドを出しているワイナリーである。2003年は6月5日ー8日での予定。
要約終わり
ご意見、ご質問、苦情、問題の指摘などありましたらhm@barriqueville.comまでお寄せください。では来週。