Topics&Columns(2002年11月18日)

 

ワイン会参加者募集

突然ですが、12月1日、ピノ・ノワールを中心にしたワイン会をデックファイブで行いたいと思います。先着8名様(人数に達しないときは流会)です。申し込みは、Naoko@barriqueville.com まで。

ウィリアムズ・セリエムは、レストラン以外はメーリングリストで直接消費者に販売されるのでなかなか手に入りにくいワインです。今回は、珍しい白ワインも用意しました。

時間:12月1日(日)13:00から
会費:10000円
場所:デックファイブ(渋谷から徒歩5分)

予定ワイン
1.J-Schram 1995(スパークリング・ワイン)
2.ピエール・モレ、サントーバン1996(シャルドネ)
3.ウィリアムズ・セリエム、フェリントン・ヴィンヤーズ1999(シャルドネ)
4.ウィリアムズ・セリエム、ソノマ・コースト1996(ピノ・ノワール)
5.カレラ・ミルズ1996(ピノ・ノワール)
6.フレデリック・マニエン、シャンボール・ミュジニー、レ・フーセロット1999(ピノ・ノワール)
7.パリサー、マーティンボロー、2000、(ピノ・ノワール)
8.ウィラケンジー・エステート、ウィラメット・ヴァレー、1999

 

ジミーワトソン・アウォード

ジミー・ワトソン・アウォードといっても、あまりご存知の方はいらっしゃらないかもしれません。オーストラリアのワイン・ショーの一つなのですが、ワインエステートというオーストラリアの雑誌によりますと、これがオーストラリアでは最も権威のあるショーらしいのです。このアウォードは、収穫してから一年未満のワインについて評価する、つまり、まだ瓶詰め前の段階で行われるというちょっと変わったものです。このショーでメダルを獲得するために各社ともしのぎを削り、いろいろな会社名を使ってエントリーしたり、裏取引があるのではないかという疑惑もあり、何より瓶詰め前のワインを評価するのはおかしいのではないかと多くの評論家は言っています。しかしそれでもオーストラリアで最も有名なアウォードであることは間違いなく、ここでメダルをとるとかなりの宣伝効果を生みます。

で、今回、ワインエステート誌では、過去のワインをもう一度、テースティングして、評価は本当に間違っていなかったのか、また今はどんな状態なのかという確認をしました。なかなか面白い企画です。結果は、90年代は軒並み5段階評価の4点台、80年代は3点が多く、70年代は二つがすでにピークを過ぎていたとはいえ、残り半分は4点台という結果でした。「結構、いけてるじゃん」というのが4人のジャッジの評価だったようです。70年代からすべて紹介するのは大変なので、90年代の受賞ワインと現在の再評価を書きました。

Mitchelton Print Label Shiraz 1990 ★★★★
B. Seppelt & Sons Hampers Range Cabernet Sauvignon Malbec 1991 ★★★1/2
Elderton Cabernet Sauvignon 1992 ★★★★
Rouge Homme Cabernet Sauvignon Malbec Merlot Cabernet Franc 1993 ★★★★
Leasingham Wines Shiraz 1994★★★★
Thomas Hardy & Sons Eileen Hardy Shiraz 1995 ★★★★1/2
Gulf Station Shiraz 1996 ★★★★
Katnook Estate Prodigy Shiraz 1997 ★★★★1/2
Wolf Blass Cabernet Sauvignon 1998 ★★★★1/2
Punters Corner Spartacus Shiraz 1999 ★★★★1/2
Pepper Tree Wines Cabernet Sauvignon 2000 ★★★★1/2

個人的には、いくつか思い出深いワインがありますが、Pepper Treeは昨年、オーストラリアに行ったときにテースティングしてすごいワインだと思いました。もちろん買ってきました。数年後が楽しみです。

シャンパーニュも人工コルクを

なぜか、オーストラリアのワイン雑誌、「ワインエステート」で見つけた記事からです。人工コルク先進国だからでしょうか。

受賞者を二週間、シャンパーニュに招待するというキャンペーンイベントに絡んで来豪していたシャンパーニュのCIVC(Comite Interprofessionel du Vin de Champagne)のコミュニケーションディレクター、ダニエル・ローソン氏によると、シャンパンメーカーも汚染コルクの問題には頭を悩ませており、シリコンを使ったコルクというものを開発しているとのこと。Cortexというブランド名です。どうやら通常のコルクの先端にシリコンがつけられて直接ワインと触れないようになっているようです(本当でしょうか)。

以上、簡単な内容の紹介でした。

モエ・シャンドンばかりを狙う泥棒

モエ・シャンドンのホワイト・スターだけを狙った泥棒事件がフロリダで起きて話題になっています。(世界のニュースをチェックしているといろいろと面白いことがありますね)

要約:
10月5日から「シャンパン泥棒」と呼ばれる事件は、中央フロリダの東海岸一帯のスーパーマーケットで続いておきています。ある店では20ポンド相当のモエ・シャンドンが26本も盗まれました。

セント・ルーシー港湾警察によると、「これは珍しい事件です。同じブランドのワインばかりを狙うというのは初めてじゃないでしょうか。」とのこと。
警察では動機を究明しようとしていますが、シャンパンはチーズ主体の料理や牡蠣や魚といった料理に一緒に飲まれるということぐらいしかわかっていません。

警察のスポークスマンによると、「きっと泥棒は腕のいいシェフで、自分の料理に合わせるために盗んでいるんじゃないでしょうか」

要約おわり

アメリカの巨大年金資金がブドウ畑をつくる

日本でも最近、年金の問題が取りざたされています。年金資金が2030年ごろには枯渇するとか・・・若い世代の負担が大きくなるとか・・・。しかし、実際にわれわれの資産を預かる生命保険会社や信託銀行などがうまく資産運用すれば、そういう心配はしなくていいのです。日本のマーケットはどん底ですが、いろいろな資産を組み合わせてうまく運用するのが銀行や保険会社などの本来の仕事です。株の比率を高める、海外投資の割合を高める、金や商品先物といったオルタナティブ・インベストメントができるようになる、などなど。それでもって一部の景気に左右されずにいいパフォーマンスを残して年金資金を稼ぐわけです。話はちょっと遠回りしましたが、アメリカはそういう分野でやはり先を行っています。

アメリカの巨大年金資金CalPers(カリフォルニアの公務員年金資金の運用機関)は、とうとうブドウ畑にも投資を始めたという話題が11月8日付けサンフランシスコ・ビジネスタイムズに載っていました。

要約:
パシフィック・プレミアム・ヴィンヤーズというぶどう畑開発会社はCalPERSのためにブドウ畑を買い集め始めました。最初の投資はナパの南東に100エーカーの土地(Suscol Bench Vineyard)を約8億円で購入し、カベルネを植える予定です。また引き続いて、ソノマ、ウィラメット・バレーに土地を買う、と開発会社のリチャード・ウォラック氏とビル・ヒル氏は語りました。

4月にCalPERSは、プレミアム・パシフィック・ヴィンヤーズと契約を結び、今後二年間に約120億円の投資を行う(このうち90%はCalPERSが資金をだす)とし、投資先の80%がカリフォルニア、残りはオレゴン州とワシントン州としました。

土地を買って、そこにブドウを植え、付加価値を高めた上で5年から7年後に畑をワイナリーに売却するという戦略です。予定利回りは、18%を見込んでいます。つまり5年で土地の値段が倍から3倍になるという見込みです。

CalPERSの資産総額は、不動産部門だけでも約1兆5000億円もあります。そのうちの一部をブドウ畑に振り向けるわけです。

年金資金がブドウ畑に投資するというのは珍しいケースですが、農業分野に資金を振り向けたいと考えている年金資金は多く、ブドウがカリフォルニア第一の農産物であることを考えれば自然なことなのだと、CalPERSのMcCook氏は語りました。

調査の結果、ヴィントナーたちは自分でブドウ畑をつくるのではなく、すでに生産されているブドウ畑を買う方を好むことがわかった、とMcCook氏。また氏は、現在、カリフォルニアのブドウは過剰生産とはいえ、それは安いワイン用のブドウで、高級ワインに関してはまだまだ需要があるのだ、と説明しています。もちろん75ドル以上もする超高級ワインは景気の影響をうけつつありますが、20ドル程度の通常ワインについてはまだまだ大丈夫だという読みを持っています。これは、15ドル以上のワインの昨年の生産量は約1500万ケースで、一昨年から8.7%の上昇という調査結果を根拠にしています。

最終的に畑自体を売って利益を上げるのが目的ですが、それまではブドウをワイナリーに売っていきます。ブドウはカベルネです。

要約終わり

確か年金資金の運用総資産額では全米一のCalPERS、日本の株もたくさん持っていて、大株主として企業改革を提案するほどの力をもったファンドです。実際にこの読みがあたるのか、個人的にはとても興味があります。