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Topics&Columns(2003年2月24日)
ワイン業界は化粧品業界と同じ規模
ワイン・アンド・スピリッツが6月22日からロンドンで開催されるのを前に、世界のワイン事情についてのレポートがだされました。2月19日付けのdecanter.comからです。
要約:
世界的にみたワイン業界の規模はいまや、化粧品業界と同じぐらいであり、そして年々増加する傾向にある。
小売ワイン市場の2002年の売上は、US$1015億ドルであった。そして2006年には、USD1110億ドルに達するだろうという見通しである。この調査はInternational Wine and Spirits Recordのためにおこなわれたもので、28の生産国、110の消費国をカバーするものだ。
この発表は昨日の記者会見であきらかになったが、そのときにイギリスはいまや最大のワイン市場のひとつであり、消費が伸び続けているという報告もきかれた。1997年から2001年にかけて、ワインの購入は19%もあがっている。成人で21.7リットルを飲んでいるが、2006年には25.41リットルに増えるだろうという。
消費量という点では、デンマーク(44リットル)、ベルギー(30.6リットル)、オランダ(28.91リットル)の次であるが、UKの消費があがっている背景には、オーストラリアや南アから安いワインが入ってきたことがある。飲まなかった人が飲み始めたというよりも、これまで飲んできた人たちの消費量が上がっている。また、現在は平均して一本あたりのコストは約7ドルだが、2006年には10ドルを超えるようになるだろう。ちなみに日本は現在9.5ドル、世界平均では約4ドルである。
しかしこのワインの盛り上がりのあおりをうけたのか、各地でパブが閉鎖されている。一週間に20件のペースでパブが閉鎖されているという。ロンドンっ子の39%はパブを利用しないが、これは全国平均の24%に比べると非常に高い数字となっている。
要約終わり
大衆の飲み物、ビールに取って代われるか?それも夢ではない・・・?
タンニン・マネジメント
なかなか長い記事です。
要約:
赤ワイン好きなら、タンニンについてよく知っているだろう。口に含んだときの渋く、口をすぼめるようなあの感覚を思い出すだろう。出しすぎたお茶のように、タンニンの強いワインは口の中の水分を奪い、ドライにさせる。
20年前のカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニョンは、どこよりもタンニンの強いワインだった。タンニン、イコール長生き(長熟)であり、若いときに渋ければ待つことが必要とされていた。しかし気の短いアメリカの消費者は、リリースされてすぐに飲めるようなワインを求めている。そこで最近では、タンニン・マネジメントということが語られるようになっている。
タンニンの強さを調整するために、ブドウの育て方、収穫時期、醸造方法などを工夫しているのだ。そして大学の研究機関はタンニンの量を計量化することによって、こうした動きに一役買っているのである。
フェノリックスというタンニン成分がブドウに含まれていることは昔から知られていた。ほとんどのタンニンは皮と種に含まれ、醸造中にそれが抽出されるのである。抗酸化物質としてすぐれ、天然の保存料でもあり、ワインにストラクチャーをもたらすものでもある。だが、ワインメーカーたちは感覚的に、すべてのタンニンが同じではないということにも気づいていた。あるタンニンは渋みが強く、荒々しいが、丸くて心地よいタンニンというものもある。「青くさく」熟しが足りないものもあれば、熟していると感じるタンニンもあるのだ。
これらは「青くさい」、「荒々しい」、「未熟の」、「ソフトな」などと形容されている。しかし、これを研究者がどのタンニンがその青臭いタンニンなのか、もしくはどれとどれの組み合わせでそうなるのかなど、具体的なものを指し示すことはできないでいる。だが、ワインメーカーの舌にかかれば、その違いは明らかに存在し、ワインの品質にとってはこれは重要な課題である。
「私にとっては、タンニンは、噛みごたえがなくてはならない」とStrasser Wineryのストラッサー氏は語る。「最初口に含んだときには大きすぎるように感じても、アグレッシブではなく、口をすぼめるようなものではない。噛みごたえのあるタンニンはある種のソフトさを持っている」
いいタンニンは、「ボリューム感」を作り出すものだともいう。他にもワインに丸みを与えるとか、活力を与えるものだといった表現がある。「タンニンとは感じるものでテースティングするものではない」とは、シルヴァー・オークのワインメーカー、ダニエル・バロン氏の名言である。
UCデーヴィスのダグ・アダムズ教授は、タンニンの強いワインは、唾液に含まれるたんぱく質と反応することによるものだろうという。「たんぱく質が取り除かれるために、舌は頬のごわごわした感じやゴムのような感じを受けるのだ。」
ワインメーカーにとってのチャレンジは2点ある。ひとつはいいタンニンをもつブドウを育てること、もうひとつは醸造においてそのよさを引き出すことである。だが、これは難しいことだ。
「タンニン・マネジメントという、とタンニンの量を減らすような印象を受けるかもしれない。だがそれは違う」とバロンは言う。畑では「バランスのとれたブドウの木」を育てるという言い方をする。
かつてカリフォルニアでは、キャノピー・マネジメントにおいて葉っぱをたくさんのこし、ブドウが日焼けするのを防ぐような方法がとられていた。だが、今ではそうではない。多くの生産者は、垂直トレリスに仕立て、太陽にあてるために葉っぱを取り除く。太陽光はソフトなタンニンであるキルセティンというフェノールを増やす効果がある。
ワインメーカーたちはまた、灌漑もコントロールして、ちょうどいい時にブドウの木の生長をとめるようにしている。「実が熟すときに、まだブドウの木が成長しているようではいけないですからね。そうすると熟しきらないタンニンになるのです」とコリソン・ワイナリーのキャシー・コリソンは語る。「いい畑とは、春と夏に十分な湿り気があり、実が熟すときには水が足りないという状態です」
収穫時期の目安もタンニンを念頭にして変わってきつつある。以前は糖分のレベルを示す部リックスが例えば23度、24度になったときに収穫を開始するというのが一般的だったが、カリフォルニアの太陽はタンニンが十分育たない前に、ブドウの実を熟させるということが知られてきた。現在でもブリックスは計るが、同時に皮や種をみてタンニンが十分かどうかを確認する。
セラーで使う機材にも変化がある。破砕機も従来よりもやさしくおこなうものが採用され、種をできるだけ傷付けないようにしているし、ポンプもあまり激しくないものを使っている。またポンピングの方法も変わった。「うちでも前はキャップを激しくぶつけるような扱いをしていました。ですが今はやさしくかき回す方式に変えています」とは、コリソン氏。「昔のやり方は、できるだけ多くのタンニンを引き出すという目的にはかなう方法でした。でも今は、いいタンニンを引き出し、悪いものを残すと考えています」
他にも、発酵時の温度管理や発酵速度がタンニンに影響を与えると考えるワインメーカーもいる。コリソンでは、熱く急速な発酵、そしてマセラシオンでタンニンを和らげるというやり方だ。チョーク・ヒル・エステートでは、これとは全く逆のやり方だ。人工酵母は使わず、天然酵母によってゆっくりと発酵させる。アルコールのない状態を3日から5日もつことで、いいタンニンを引き出すことが出来るとチョーク・ヒルのワインメーカー、ビル・クナッテルは考えている。
7年前、ヘブンス氏はMicro-Oxegenationンという議論の多い新しい方法を実験的に始めた。通常、若い赤ワインは定期的に「ラッキング」され、澱を取り除くために樽から一時的に出される。ワインを酸素に触れさせることで、ラッキングによってワインが成長するというのだ。
フランスのマディラン・ワインをソフトにするために開発されたやり方を使って、彼は数ヶ月、ワインに酸素を供給しつづけた。このやり方は現在、ボルドーでは広くとられているという。そしてカリフォルニアのワイナリーでも実験するところも増えてきた。しかしこのワインが熟成に耐えうるかどうかは疑問の残るところである。
UDデーヴィスのアダムズ教授は、タンニンの量を計るテストを行い、ワインメーカーに提供している。タンニンがたんぱく質と反応するという特性を利用したものだ。最近、彼のところにあるワインメーカーから自分のワインと有名なワインが送られてきた。この2つをテストしてタンニンの量がどう違うのかを調べて欲しいという依頼だ。こういうことが今後増えていくだろう。
要約終わり
とても長くなってしまいました。さすが科学的アプローチの好きなアメリカらしいやり方です。そのうち、ボトルの裏面にタンニン量も表示してくれるようになるかもしれません。
パーカーのフランス代表の逮捕
今日、送られてきたスペクテーターの3月31日号にこのニュースのあらましが載っていました。長いのですが、なんだかよくわからない文章なので、わかりやすく書いていたら、超要約になってしまいました。それでもわかりにくいかも?
要約:
ロバート・パーカーのフランス、ボルドー代表である女性に対し、フランスの検察当局は2つの犯罪容疑で起訴した。彼女は、ワイン・アドボケートのレターヘッドを使って数千ドルという金額をワイン会社に請求した。
37歳になる弁護士、ハンナ・アゴスティーニは、先週、背任行為で逮捕された。彼女は1996年からパーカーの仕事をしている。ボルドーでのテースティング・コーディネーターであり、彼のコメントをフランス語に翻訳している。パーカーは、ボルドーでは彼女のオフィスでテースティングし、ワイン・アドボケートのレターヘッドには「Additional」オフィスと記載されている。
彼女は、Geen’s Groupというワイン会社のワイン・コンサルタントとして、会社から報酬をもらった。その金額は150000ドル(約2000万円相当)。このGeen's Groupの前CEOが横領容疑で捜査を受ける中で、彼女の請求書が数枚でてきたが、その中にはワイン・アドボケートのレターヘッドを使っているものもあった。
パーカーがこの件を知ったのは、2002年の1月だった。彼はそれまで彼女がワイン・コンサルティングとして報酬を得て仕事をしていることを知らなかった。これは利害の対立を生み出す恐れがあるものでパーカー自身は、彼女に対して「まずい行動をとった」と批判した。だが、昨年の秋は、それでも「彼女の主張が正しいと信じている」というコメントを出している。しかし今回、電話でのインタビューに対して、「ますます、彼女にとってネガティブな要素が耳にはいってくる。私は自由主義者であり、法廷で有罪だとされるまで無実だと信じているが、彼女のことでさまざまな不都合が起きてきている。とにかくこの問題がすべて収まるまで、だれか他の人に仕事を任そうかという考えに傾きつつある」と語った。
アゴスティーニのコンサルタントとしての活動は、1997年に、Geen's Groupが新しいワインを造ろうとしたときに、サンテミリオンの有名なブドウ醸造家であるシャトー・ド・ヴァランドローのJean-Luc ThunevinとイタリアのRiccardo Cotarellaを紹介したことだ。これに対して報酬をもらった。Thunevinは1998年から2001年までGeen'sのサンテミリオンの畑から3つのワインを造り、今後も続けていく予定だ。Thunevinによると、彼はこれらのワインをアゴスティーニのところに持っていったが、パーカーはアゴスティーニとThunevinの関係を知らなかったわけで、そのコメントに影響はなかったはずだとしている。
問題は、このコンサルティング料の請求をパーカーのレター・ヘッドを使って行っているということだ。だが、アゴスティーニは、その事実はなく、すべて彼女の個人名か彼女のもつ会社名で請求を起こしていると主張する。そして誰かが彼女を貶めるために仕組んだものだとしている。
要約終わり:
要は(中立をモットーとするパーカーの姿勢と)利害の対立はあるものの、アゴスティーニ氏がワイン・コンサルタントとして仕事をしたことは法的には問題はなく、その請求書をパーカーのレターヘッドを使ったことがいけないようです。(となると、パーカーに対する背任行為なのでしょうか?そのへんは記事からははっきりはわかりませんでした)。しかし、彼女はもともと問題の多い人物なのか、それ以外にも彼女に対する告訴はあるようです。