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Topics&Columns(2003年11月24日)

ETSラボ-コルク品質実験

日本にはあまり行った事がある人はいないと思いますが、先週ナパのETSラ(http://www.etslabs.com/pagetemplate/blank.asp?pageid=1)ボに行ってきました。ワイン関係の様々な実験、分析、検証を行なっている会社です。最近のボーリューでのTCA(トリクロロアニソル=「コルク臭」の元)汚染事件その他の検証は全てここで行なわれていました。

ナパの生産者は、相当コルクに神経質になっているということがうかがえました。コルクの品質確認のための分析を行なわせる会社は少なくないのです。2つの実験を行なっている最中でした。

ワイナリーは、コルク会社から運ばれてきたコルクのロットの一部をETSラボに持ち込みます。そしてラボでは30個ぐらいのコルクを、カートンで売られている=すなわちコルクが一切使われていないカートン入りの「工場産のワイン」の中にコルクを漬け込みしばらく様子をみます。そして、最後にコルクを取り出したワインにTCAが含まれているかどうかを分析します。TCAが検出された場合には、ETSはワイナリーに報告します。報告を受けたワイナリーは、搬送を受けたコルクをロットごとコルク業者に引き取らせます。

もう一つの実験は、瓶詰めされたボトルからTCAが検出されるどうかの検証でした。われわれにはこちらの方がなじみがあるでしょう。ワイナリーはいくつかのボトルを持ち込みます。そしてETSラボでは、サンプリングする人と、分析を行なう人は別です。実際に官能テストをする場合としない場合があるようですが、殆ど官能テストを行なってサンプリングするのです。サンプリングされたワインは分析コーナーで、分析器に入るのを待ちます。分析待ちのワインの数は約200ありました。必ずしも200ワイナリーというわけでも、一つのワイナリーで200ということではありません。いくつかのワイナリーが必要と思った数種類のワインを持ち込んでいると考えた方が無難でしょう。やはり「同じロットのコルクを使った可能性があるワイン」ということだと思います。分析器にはHPの高そうなコンピューターがつながっていました。「高いんだよこの分析装置は」といってました。

TCAは簡単にいえば、どこかしらで使用した塩素にカビが結合して出来るものです。ですので必ずしもオリジンがコルクのみにあるものでない事はこれまでにわかってますが、昨今のレポートでわかに神経質になっています。日本のワイナリーはどうしてますか?

上記は全てオリジナルレポートです。来週は酸化したワインは、ポリフェノールの効用が減る可能性があるというセンセーショナルなレポートをお伝えしたいと思います。(H)

ボジョレー・ヌーヴォーに水?

11月19日付けのterradaily.comからです。このウェブサイトは環境問題の意識を高めようというウェブサイトです。

要訳:
フランスの環境団体は、ボジョレー・ヌーヴォーの生産のために使う大量の農薬が河川の汚染を起こしていると激しく非難しました。

「ボジョレー地区は、ワインよりも多くの汚染された水を生み出している」と生態学者の組合であるロバン・デ・ボワが述べました。ボジョレー地区の6つの河は、農薬によって汚染されているとし、リュスルネの町では化学物質が堆積し、アセルゲとソーヌの両河川の水は人間の用途には使えない水に分類されるとしています。

ロバン・デ・ボワはさらに、ヌーヴォーの収穫のシーズン中、(回転を高めるためか?:訳注)ワイナリーはタンクの洗浄のため、通常の5倍もの量の水を排出するが、この量は地域の廃水処理能力を超える量であり、まさにワイナリーで使われる化学物質で汚染されているのだと述べています。

これに対し、Association of Beaujolais Professional Winegrowersは、農薬のモニタリングは1997年に法律によって制定されており、排水量の記録は行なわれつづけていると述べました。
要約終わり:

必ずしも100%正しいということではないのだとおもいますが、ヌーヴォー生産の過程で、処理できる以上の許容量を超えた環境汚染があるとすればそれは即刻止めてもらいたいものです。そこまでしてヌーヴォーは飲むべきものか議論したいところ。(H)

2001年ボルドーはどうだ

先週のハーパーオンラインからです。ティム・アトキンは辞めてしまったのでこの会社は長続きするのかどうか心配でしたが・・・

要約:
Grands Crus de Bordeaux 2001 に集まったボルドーの生産者達は2001年ワインについて心配しています。当初「酸度が低いという事実に基づいて、いくつかの生産者達は、急いで不必要な酸の添加を行なった。今は逆の問題を抱えてしまっている」と。

ピション・ロングヴィルなどのシャトーを持つアクサ・ミレジムのクリスティアン・シーリー氏は、ハーパーに対して「わたし達が管理するシャトーでは補酸は行ないませんでした。というのもコンサルタントのボワスノ醸造学教授が酸度は発酵中に上昇するという見解をもっていたからです」と語りました。

デュルフォール・ヴィヴァン、フェリエール、オーバージュ・リベラルなどを経営するクレア・ヴィヤール氏は、「当初の酸度とpHの値は正確なバランスをあらわしていませんでした。歩留まりをかなり抑えた『まれに見る凝縮』のせいで、酸度が毎日変わったのです。また発酵途中で1ppm酸度が上昇しました。ということでリンゴ酸は低く、pHは3.8-3.9という高レベルの、良いバランスのワインにしあがってます」と語りました。

レオヴィル・バルトン、ランゴア・バルトンのアンソニー・バルトン氏は「『酸度が低い』というが、実際にはそんなに低くはない。そもそも酸度が低いことがいけないのだろうか。酸度が低いワインは長持ちしないというアイデアはばかげている」と述べました。

ワイン・ソサイエティのチーブ・バイヤーであるセバスティアン・ペインMW氏は、「アメリカ人は『熱い夏は素晴らしいヴィンテージ』と関連付けており、これに基づき需要と価格が変動するのは心配です。価格は、品質のポテンシャルと生産量に基づいて上昇するべきです。(これを欠く)過去2年間のヴィンテージについては価格が下がった」としています。

価格が高騰した2000年、そして良いヴィンテージが期待され価格が上がりそうな2003年の間の2年間のワインは、(価格的には)ますます魅力的に見えてきます。パーカーの2002年のレビューは、大して価格を押し上げることにはなりませんでしたし、全体的にエレガントな2001年物は健全な価値を持っているといえます。

バルトン氏とシーリー氏は、いずれも2001年は非常に低く見られた年であるが、いい買い物であるとしています。さらに2000年もの以上に印象的であるという評価をするテイスターもいます。「これこそ本当のボルドー」とはハルガルテンのクリチリー・ソルモンサンMW氏です。
要約終わり:

あまりポイントがはっきりしない評論ですがほぼ全部訳です。パーカー氏は尊敬しますが、ある意味ワインの生産業界全体がパーカー汚染を受けてしまっていて、最後のハルガルテン(というのはイギリスの卸業者です)のソルモンサン氏が言うように「本当の」味わいがどこへ行ったのか分からなくなっているとは思いますね。ま、バルトン氏は得意の開き直りで「本当の味わいとは何なんだ?そもそも変わるものだ」と言うのでしょうがね。

2001年が酸味が低いとは言っても、新大陸ほど低いということはないのでは?と思います。そうすれば割とアプローチしやすいワインなのかもしれないですね。(H)

南アのソーヴィニョン・ブランは偽者か?

南アのソーヴィニョン・ブランはなかなか評価が高いのですが、業界全体を揺るがす疑惑が持ち上がっているという話題です。もともと輸入量の少ない日本にはあまり影響がないかもしれませんが・・・。11月16日付の南アのSunday Heraldからです。

要約:
The Oxford Companion To Wineの執筆にも参加している著名なワイン評論家のMichael Fridjhon氏は、「最近のわが国のトップクラスのソーヴィニョン・ブランは、どうも味わいのふくよかさや香り、エッセンスなどで、この国では得られないような特徴を備えるようになっている。ワイン造りにおいてなんらかの詐欺行為が行われているのではないかという疑いを持つ人が増えている。ケープのワイン産業を危機に陥れる」と述べている。

そしてこの疑惑は、ワイン科学者の第一人者であるDr. Johann Marais氏が調査中であり、氏の調査結果は(訳注:来年)1月に正式に発表されるという。氏が当誌に語ったところによると、いくつかのワイナリーでそういった詐欺行為が確認されたという。「わたしの仕事は分析する事で、その結果、どういうことになるかをコメントする事ではないが、輸出に影響するようなことにならないといいと思っている」

だが、ジャンシス・ロビンソンは、「一大事です。もし本当なら、業界全体にとって想像できないほどの影響を与える事になるでしょう。悪い事をした人たちだけでなく、善良な人たちにまで悪い結果をもたらすでしょう」という。

ケープのワイン産業は、数年前(訳注:1980年代)に起きたオーストリアのスキャンダルの二の舞にならないかと懸念している。不凍液を添加していたことが発覚して落ち込み、輸出が回復するまでに数年かかった。

Fridjhon氏が提起し、ほぼMarais氏によって確認されたといっていい疑惑とは、一部のワインメーカーがスグリ、パッションフルーツ、グリーン・ペッパー、メロンなどの香りの元をこっそりと買い、これをワインに添加していたということだ。緯度の関係でこれらの香りをもつワインはほとんどないことは確認されている。

Fridjhon氏は、ロワール地方やニュージーランドの最高クラスのソーヴィニョン・ブランは北緯もしくは南緯42度以上で造られる。ケープは南緯33度から34度に位置し、亜熱帯気候である。短期間のうちに果実を熟成させるケープにあって、フレッシュで、フルーティーで、頑固なソーヴィニョンを、最高の状態で収穫をすることは非常に難しいのである。にもかかわらず、表面上は非常にすばらしいワインが生産されているとFridjhon氏は言う、「ケープの作柄(の明らかな悪さ)を考えると、驚くべき事だ」

2億5000万ドル相当のワインの輸出に大きなダメージを与えるだろう。アパルトヘイド終了後、輸出はここ10年で10倍になった。40の新しいワイナリーが昨年ケープに誕生し、輸出は30%伸びた。輸出先はイギリスが52%を占めてトップである。

「ステロイドを使った運動選手と同じ、見つけるのは難しい。というのもスキャンダルによるダメージを恐れて隠し続けてきたんだ」、とニセ医者たちに対しては何もしないWine & Spirit BoardをFridjhon氏は非難した。

要約終わり:

ウソはやめてください。何か添加しているのであれば、そう書いて欲しいです。それだけ。1月の報告がきちんと出てくるのを待ちましょう。フリジョン氏とマレイス氏が突然の死に至らないように至らないよう祈りましょう。想像力が働きすぎ?(H)